実はこの人も。ゲイ・バイを公表している日本人の有名人たち

実はこの人も。ゲイ・バイを公表している日本人の有名人たち

テレビで何度も見たことがある人。昔から声を知っている人。音楽を聴いたことがある人。普段はセクシュアリティを意識せず見ている有名人の中にも、自分がゲイやバイセクシュアルであることを公にしている人がいます。

ただその公表の仕方は同じではありません。大勢のファンの前で初めて話した人もいれば、テレビ番組で明かした人、自分のブログやnoteで詳しく語った人もいます。最初から特別な「告白」として扱わず、普段の会話の中で自然に話してきた人もいます。

今回は単に名前だけを並べるのではなく、本人がどのように公表し、その前後で何を語ってきたのかまで一人ずつ見ていきます。

この記事で紹介するのは、本人がゲイまたはバイセクシュアルであることを公にしている人物だけです。ネット上の噂や憶測、服装や話し方、交友関係などから推測されている人物は含めていません。

ゲイであることを公表している有名人

01

與真司郎

アーティスト/AAA
GAY
暗いライブ会場のステージと客席。中央に一本のスポットライトが差し、誰かがこれから大切なことを話し始めるような空気。

AAAのメンバーとして長く活動してきた與真司郎さんは、2023年7月に開催したファンイベントで自身がゲイであることを公表しました。

発表の方法として選んだのは、SNSへの短い投稿ではありませんでした。会場に集まった多くのファンを前に立ち、この日のために準備した言葉を自分自身で伝えています。

ファンへ直接伝える方法を選んだ

それまで応援してきてくれたファンとの関係があるからこそ、自分の言葉で直接伝えたいという思いがありました。

與さんは中学生の頃、周囲の男子が女性の話をしていても自然に会話へ入れず、自分の中にある感覚を否定しようとしていた時期があったことを明かしています。当時は現在ほど情報へ簡単にアクセスできず、自分と同じような人がいることさえ身近には感じられなかったといいます。

その後ロサンゼルスで生活する中でさまざまな人と出会い、自分自身を少しずつ受け入れられるようになっていきました。それでも日本で芸能活動を続けながら公表することには長く迷いがあったそうです。

最終的に選んだのは、芸能活動か自分らしい生活かのどちらかを捨てる道ではありませんでした。ゲイであることを公表したうえで、自分の好きな仕事を続けるという選択です。

一方、自分がカミングアウトしたからといって、他の当事者にも同じことを勧めているわけではありません。公表するかどうかを本人が選ぶことも尊重しています。

02

三ツ矢雄二

声優/俳優/音響監督
GAY
人物なしの声優収録スタジオ。大型マイク、譜面台、ヘッドホン、防音壁。スタジオの赤い録音ランプが点灯している。

『タッチ』の上杉達也役など長年にわたり数多くの作品へ出演してきた三ツ矢雄二さんは、2017年にテレビ番組で自身がゲイであることを明言しました。

それ以前からセクシュアリティについて尋ねられることはありましたが、長い間使っていたのが「グレーゾーン」という表現です。

なぜ「グレーゾーン」と言っていたのか

公表を控えていた背景の一つとして、会社員だった兄への影響を考えていたことを本人が説明しています。

本人の身近な人たちがゲイであることを知っている状態と、テレビを通して広く公表することは同じではありません。本人だけでなく家族の仕事や生活まで考え、公には曖昧な表現を使っていた時期がありました。

兄が定年を迎え、自身も年齢を重ねたことで、これからは自分のことをもっと自由に話してもよいのではないかと考えるようになったことも明かしています。

公表しなかった時期があるからといって、自分自身を受け入れていなかったとは限りません。周囲との関係まで考えた結果、話さないことを選ぶ人もいます。

03

井深克彦

俳優/タレント/モデル
GAY
舞台袖から照明の当たる劇場ステージを見ている構図。手前に台本と開いたノート。

俳優やタレント、モデルとして活動してきた井深克彦さんは、2016年にテレビ番組でゲイであることをカミングアウトしました。

その後は自身の文章でも恋愛対象が男性であることや、カミングアウト前後の経験について発信しています。

テレビで話すと決めた時点では、家族にはまだ伝えていなかった

後に本人が振り返った内容では番組で公表することになった段階でも、両親や家族にはまだ自分のセクシュアリティを伝えていませんでした。

両親が教員だったこともあり、子どもの頃から周囲の目を意識し、期待される自分でいようとしてきたことについても語っています。

有名人のカミングアウトは放送された瞬間だけを見ると一つの出来事に見えます。しかし本人にとっては公表する前にも長い時間があり、公表したあとにも家族や周囲との関係があります。

井深さん自身も、自分がカミングアウトした経験を発信しながら、それを誰にでも勧めているわけではありません。

「テレビでゲイだと話した」という一場面だけでは見えない背景があることを感じさせる人物です。

04

ぺえ

タレント/YouTuber
GAY
カラフルな洋服やアクセサリーが並ぶ衣装ラックと鏡のある楽屋。

個性的なファッションや飾らないトークで知られるぺえさんも、自身がゲイであることを公にしています。

見た目から女性になりたい人なのではないかと受け取られることもありますが、本人は自分自身を男性と認識し、そのうえで男性を恋愛対象としていることを説明しています。

服装と性自認と性的指向はそれぞれ別の話

どんな服を着るのか、自分をどの性別として認識しているのか、そして誰を好きになるのか。この三つは同じものではありません。

ぺえさん自身も以前は自分をどのように位置付ければ周囲から理解されやすいのかを意識していた時期がありました。その後は男性か女性かという分類だけに自分を押し込めるのではなく「ぺえ」として生きる感覚を強くしていったことを話しています。

ゲイという言葉から服装や話し方、性格まで一つのイメージに結び付けてしまうことがあります。しかしゲイにも当然さまざまな人がいます。

男性が好きであることと、どんな見た目やファッションで生きるかは別。ぺえさんはその違いが分かりやすく見える一人です。

05

小原ブラス

コラムニスト/コメンテーター
GAY
ニュース番組やトーク番組を連想するスタジオセット。デスク、マイク、モニター、原稿用紙。

ロシア生まれ、関西育ちの小原ブラスさんは、コラムニストやテレビコメンテーターとして活動しながら、ゲイであることをオープンにしています。

公式プロフィールでも自身のセクシュアリティをオープンにして活動していることが紹介されています。

毎回「実はゲイです」と告白する形にはしたくない

好きなタイプを聞かれたら男性の名前を普通に答える。そうした会話の中で自然にゲイであることが伝わるような状態について本人は語っています。

異性愛者が好きな異性の話をするたびに「自分は異性愛者です」と宣言しないのと同じように、ゲイであることも毎回重大な告白として扱う必要がない状態が理想という考え方です。

オープンにしているからといって、いつもセクシュアリティについて話したいわけでもありません。

隠さないことと、それを自分の最大の特徴として押し出すことは別。小原さんのスタンスには、そんな自然な距離感があります。

同じ「ゲイを公表している有名人」でも、
公表した時期も、理由も、見せ方も違う。
06

清貴

シンガーソングライター
GAY
屋外音楽イベントのステージ。マイク、鍵盤、ステージ照明と青空。

「The Only One」などで知られるシンガーソングライターの清貴さんは、2015年の東京レインボープライドで、初めて公の場でゲイであることをカミングアウトしました。

その後は自身のブログでも公表について改めて触れ、長く応援してきた人たちへ自分の言葉で伝えています。

音楽活動を続けながら公表までには時間があった

歌手として活動する一方で、長い間セクシュアリティを公にはしていませんでした。その後アメリカで生活した時期を経て、日本へ戻ったあとに公表しています。

東京レインボープライドというLGBTQ+当事者やアライが集まる場所で公表したことも、清貴さんのケースの特徴です。

公表後はLGBTQ+に関連する活動にも参加し、音楽を通した発信を続けています。

活動を始めた時期と自分自身について公に話せるようになる時期は同じとは限りません。長いキャリアの途中でカミングアウトした清貴さんの歩みからも、そのことが見えてきます。

07

Raito

プロゲーマー
GAY
夜のゲーミングデスク。モニター、ゲームコントローラー、キーボード、配信用マイク。

Raitoさんは、対戦ゲームの競技シーンなどで活動してきたプロゲーマーです。2025年に男性パートナーとの生活について公表し、その後自身のnoteでゲイであることを明言しました。

男性のパートナーがいるという報告だけで終わらず、なぜこのタイミングで自分のセクシュアリティまで話すことにしたのかについても詳しく説明しています。

ゲームの実力とセクシュアリティは関係ない

プロゲーマーとして評価されるうえで、自分がゲイであるかどうかはゲームの上手さとは関係ありません。そのため以前はわざわざ公表する必要性を強く感じていなかったとしています。

一方、年齢を重ねるにつれて恋人や結婚について聞かれる機会が増え、そのたびに曖昧な返答をすることへの不便さも感じるようになったといいます。

2026年には長く交際している男性パートナーとのパートナーシップ宣誓についても公表しました。

ゲイを公表している有名人というと芸能人を想像しがちですが、現在はゲーム、配信、YouTubeなど、人が知られるようになる場所自体が広がっています。

「ゲイの有名人」が芸能界だけにいるわけではない。Raitoさんは、それを感じさせる存在の一人です。

バイセクシュアルであることを公表している有名人

08

カズレーザー

お笑い芸人/メイプル超合金
BISEXUAL
テレビのバラエティ番組を思わせる明るいスタジオ。クイズ用の回答ボタン、マイク、華やかなセット。

メイプル超合金のカズレーザーさんは、男性と女性の両方を恋愛対象とするバイセクシュアルであることを公言しています。

テレビやイベントなどでも自身の恋愛対象について特別に隠すことなく話してきました。

セクシュアリティを重い告白として扱わない

自身がバイセクシュアルであることについても、深刻な告白というより自分について尋ねられたことに普通に答えるというスタンスが目立ちます。

男性と女性それぞれについて好みを話す場面もあり、どちらと恋愛する可能性もあることを自然に話してきました。

ゲイとバイセクシュアルは同じではありません。ゲイが同性を恋愛や性的な対象とするのに対し、バイセクシュアルは複数の性に惹かれる可能性があります。

ただバイセクシュアルだからといって「男性50%、女性50%」のように機械的に分かれるわけでもありません。実際にどのような人を好きになるかは一人ずつ異なります。

カズレーザーさんの場合、バイセクシュアルであることを自分を構成する一つの要素として自然に扱ってきたことが特徴的です。

8人を見ても、カミングアウトの形は一つではない

今回紹介した8人は、全員が同じ方法でセクシュアリティを公表したわけではありません。

與真司郎さんは多くのファンの前で自分の言葉を伝え、三ツ矢雄二さんは長く「グレーゾーン」としていた背景まで説明しました。井深克彦さんはテレビで公表したあと、自身の文章でも家族との関係などを振り返っています。

清貴さんは東京レインボープライドという場所で公表し、Raitoさんは動画やnoteを使いました。一方で、小原ブラスさんやカズレーザーさんのように、セクシュアリティだけを特別な告白にせず普段の会話の中で自然に話している人もいます。

同じ「公表している」という状態でも、そこへ至るまでの時間も、公表した理由も、その後の向き合い方もかなり違います。

有名人が公表しているから、自分もする必要があるわけではない

有名人がゲイやバイセクシュアルであることを公表すると、そのニュースを見て安心する当事者もいます。

特に身近にゲイの知り合いがいない時期には、テレビや音楽、舞台、ゲームなど普段触れている世界に自分と同じセクシュアリティの人がいると知るだけでも「自分だけではない」と感じるきっかけになります。

ただし、有名人が公表したことと自分自身がカミングアウトするかどうかは別です。

家族、学校、仕事、住んでいる場所、人間関係など、置かれている環境は一人ずつ違います。話したことで生きやすくなる人もいれば、今は話さないことを選んだ方が暮らしやすい人もいます。

今回紹介した人たち自身も、公表するまでに長い時間をかけたり、家族や仕事への影響を考えたりしてきました。

「ゲイ・バイを公表している有名人」というテーマで見始めると、最初はどうしてもセクシュアリティの部分に目が向きます。

でも一人ずつ見ていくと、アーティスト、声優、俳優、タレント、コメンテーター、シンガーソングライター、プロゲーマー、お笑い芸人と、それぞれまったく違う場所で活動しています。

公表の仕方も違えば、公表した理由も、その後どの程度セクシュアリティについて発信するのかも違います。

ゲイやバイであることは共通していても、
その人の生き方まで同じになるわけではありません。
公開日:2026.09.13

話し相手・友達・恋人を探してみませんか?

男性限定(ゲイ)掲示板へ